2009年9月のコンサート (2)

備忘録的インデックス。


●9/17(木) Bunkamura ル・シネマ
映画 「クララ・シューマン 愛の協奏曲」

※7月8月はたいへんな混雑だという話だったので、恐れをなしてしまって、結局、ずっと「様子見」という感じで出かけるのを控えていたのだが、そうこうしているうちに「9月25日が渋谷での最終上映」というアナウンスが出たため、急いで都合をつけて観に行った。(と言っても、劇場でこの映画を見ること自体、実はこれが4回目…) 平日だったからだろうけれど、ゆったり観られたことがちょっとうれしい^^


●9/18(金) 東京文化会館 小ホール (18:45)
日本モーツァルト協会9月例会 (通算 第511回)
ピアノ独奏曲の世界

(ピアノ)伊藤恵

(オール・モーツァルト)
デュポールのメヌエットの主題による9つの変奏曲 ニ長調 K573
アダージョ ロ短調 K540
ソナタ イ短調 K310 (300d)
(休憩)
幻想曲 ニ短調 K397 (385g)
ロンド ニ長調 K485
ソナタ へ長調 K332 (300k)

(アンコール)
ソナタ ハ長調 K330 より 第2楽章
ソナタ ハ長調 K545 より 第1楽章

※すばらしかった!


●9/19(土) NHKホール (18:00)
NHK交響楽団 第1653回 定期公演 (Aプロ初日)

(指揮)クリストファー・ホグウッド
(ヴァイオリン)ダニエル・ホープ

(オール・メンデルスゾーン)
序曲 「ヘブリディーズ諸島」(フィンガルの洞窟) op.26 (ローマ版)
メンデルスゾーン / ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 op.64 (初稿)
(ソリスト アンコール) ラヴェル / カディッシュ
(休憩)
交響曲 第3番 イ短調 op.56 「スコットランド」

※久しぶりのN響、NHKホール。通い慣れたホールであるという以上に、家からも比較的近いホールなので、本当はもっと頻繁に聴きに行けたらいいのだけれど、残念ながら渋谷の街の雰囲気がどうにもガマンできないので特にここ数年は渋谷界隈での演奏会からは(N響に限らず)遠ざかっている。加えて諸事情から(主にスケジュール的な都合から)B定期の会員をやめてしまったのでN響自体も御無沙汰。久しぶりにホグウッドのコンサートが聴けるということと、もう1つはソリストのダニエル・ホープに興味があったので出かけたコンサート。7月の読響とまったく同じプログラムだけれど、こちらはソリスト、指揮者がそれぞれ変わった「版」を選定していたのがちょっとオタク的だったかも^^

なお、今、渋谷界隈は秋のお祭りシーズン。


(公園通り)


●9/23(水・祝) サントリーホール (14:00)
新日本フィルハーモニー交響楽団 第451回定期演奏会
「モーツァルト + ハイドン → シューベルト」

(指揮)クリスティアン・アルミンク
(ヴァイオリン)西江辰郎 吉村知子 (*)
(ピアノ)クン=ウー・パイク (白 建宇) (**)

シュニトケ / モーツ・アルト・ア・ラ・ハイドン (1977) (*)
       (Moz-Art a la Haydn)
シマノフスキ / 交響曲 第4番 「協奏交響曲」 op.60 (**)
(休憩)
シューベルト / 交響曲 ハ長調 D944

※シュニトケの編成:独奏ヴァイオリン2、1st.ヴァイオリン3、2nd.ヴァイオリン3、1st. & 2nd. ヴィオラ1×2、1st. & 2nd. チェロ1×2、コントラバス1。小規模の弦楽だけの編成。奏者は立って演奏。途中で歩いて場所を移動するなど、ちょっとしたパフォーマンスが仕込まれていた。指揮者もくるくる回転したりと、滑稽なおもしろみを感じさせる作品。演奏時間10分程度の小曲。シマノフスキのパイクは水がしたたるような美しく透明な音色。この人のモーツァルトやショパンのコンチェルトをちょっと聴いてみたいなと思った。後半のシューベルトは(細かいところではアルミンクなりのこだわりがおもしろかったけれど)、正統的な、そして堂々とした、とてもすばらしい演奏。アルミンクはシューベルトが(というか、D944が)大好きなのでしょうね^^ ちょっと変わった趣向のプログラムの後にすばらしいシューベルトを聴くことができた、楽しい演奏会。


●9/27(日) サントリーホール (14:00)
東芝フィルハーモニー管弦楽団
第29回定期演奏会 創立20周年記念

(指揮)河地良智
(ピアノ)小川典子

オネゲル / パシフィック231
ラフマニノフ / ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 op.18
(休憩)
(チャイコフスキー / 交響曲 第5番 ホ短調 op.64)

※都合で前半のみ。企業オケ(アマオケ)だが、すばらしいオーケストラ。1曲目のオネゲルの冒頭から、音楽的な表現がとても丁寧で熱い演奏。


●9/28(月) 紀尾井ホール
河村尚子 ピアノ・リサイタル

ハイドン / ソナタ 第40番 ト長調 Hob.XVI:40
シューマン / クライスレリアーナ op.16
(休憩)
メンデルスゾーン / 厳格なる変奏曲 op.54
ショパン / 華麗なる変奏曲 op.12
ショパン / 夜想曲 第20番 「遺作」
ショパン / ワルツ 第5番 変イ長調 op.42
ショパン / 幻想ポロネーズ op.61

(アンコール)
ドビュッシー / ハイドンへのオマージュ op.15-2
シューマン / ロマンス 嬰ヘ長調 op.28-2
モーツァルト / ピアノ・ソナタ 第18番 ヘ長調 K.533 より 第3楽章
ショパン / エチュード 第8番 ヘ長調 op.10-8
シューベルト / ピアノ・ソナタ 第20番 イ長調 D959 より 第3楽章

※後半のショパンで、一部、当初発表とは異なる曲順。

※4月にトッパンのランチタイムですばらしいオール・ショパンを聴かせていただいた、河村尚子(ひさこ)さんのリサイタル。ハイドン、アンコールのシューマンが特にすばらしく、モーツァルトも快演。こういう人はきっとスカルラッティのソナタなどですばらしい名演を繰り広げるのではないかと想像した。プログラム全体がセンスのよい選曲だった上、大盤振る舞いのアンコールでは会場も熱気に包まれたので、一夜のリサイタルとしてはよい内容だった。

NHKのテレビ収録あり。BShi、BS2で放送予定とのこと。