2010年1月のコンサート

備忘録的インデックス。


●1/8(金) 横浜みなとみらいホール 小ホール
ショパン・シューマン生誕200年記念
愛を幻想するショパン、愛を語るシューマン
伊藤恵 ピアノ・リサイタル

ショパン /
エチュード 変イ長調 op.25-1
エチュード ヘ短調 op.25-2
エチュード ヘ長調 op.25-3
バラード 第1番 ト短調 op.23
マズルカ ト長調 op.50-1
マズルカ 変イ長調 op.50-2
マズルカ 嬰ハ短調 op.50-3
子犬のワルツ (ワルツ 変ニ長調 op.64-1)
幻想即興曲 嬰ハ短調 op.66
スケルツォ 第4番 ホ長調 op.54

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シューマン / ユーゲントアルバム op.68 より
 小さな民謡
 愛らしい五月よ、おまえはもうすぐやってくる
 ミニヨン

シューマン / ソナタ 第1番 嬰ヘ短調 op.11

(アンコール)
シューマン / 子供の情景 op.15 より 第7曲 トロイメライ

※記念すべき2010年最初のコンサート。前半はショパンの中でも伊藤さんのオハコの名曲・人気曲を集めた豪華なプログラム。後半は言わずもがな^^ お正月からシューマンとショパンの2人のお誕生会を開いている感じ。よいリサイタルでした。


●1/14(木) 紀尾井ホール
KSTアンサンブル2010 (紀尾井シンフォニエッタ東京)

(クラリネット)鈴木豊人
(バスーン)堂阪清高
(ホルン)和田博史
(ヴァイオリン)井上静香 玉井菜採
(ヴィオラ)馬渕昌子
(チェロ)河野文昭
(コントラバス)永島義男

(ゲストアーティスト、ピアノ)伊藤恵

ベートーヴェン / 七重奏曲 変ホ長調 op.20

(クラリネット)鈴木豊人
(バスーン)堂阪清高
(ホルン)和田博史
(ヴァイオリン)玉井菜採
(ヴィオラ)馬渕昌子
(チェロ)河野文昭
(コントラバス)永島義男

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シューマン / ピアノ五重奏曲 変ホ長調 op.44

(ヴァイオリン)井上静香 1st., 玉井菜採 2nd.
(ヴィオラ)馬渕昌子
(チェロ)河野文昭
(コントラバス)永島義男
(ピアノ)伊藤恵

(アンコール)
シューマン / ピアノ五重奏曲 終楽章の終結部のフーガ

※前半のベートーヴェンからKSTメンバーのアンサンブルは妙技全開、こんなに愉快な気持ちになったベートーヴェンも久しぶりに聴いたかもしれない。楽しいベートーヴェンだった^^ シューマンも非常によい演奏、燃焼度の高いコンサート。私は今年、一体この曲をあと何回コンサートで聴くことになるのでしょう?!


●1/20(水) JTアートホール アフィニス
JTアートホール室内楽シリーズ
No.337 「シューベルトからシューマンへ」

(ピアノ)練木繁夫
(ヴァイオリン)松浦奈々 直江智沙子
(ヴィオラ)鈴木康浩
(チェロ)堀内詩織

シューベルト / アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D821 (ヴィオラ版)
シューマン / ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 op.63
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シューベルト / 弦楽四重奏曲 第12番 ハ短調 「四重奏断章」 D703
シューマン / ピアノ五重奏曲 変ホ長調 op.44

※というわけで(?)シューマンのピアノ五重奏曲、今年2回目のコンサート。後半も好演だったけれど、前半のトリオとアルペジョーネ・ソナタが快演、特にトリオに大感動。


●1/21(木) 東京文化会館 小ホール
2010 都民芸術フェスティバル参加公演
室内楽シリーズ No.9
田部京子 「室内楽の夕べ」

(ピアノ)田部京子
(ヴァイオリン)矢部達哉 島田真千子
(ヴィオラ)井野邉大輔
(チェロ)山本裕康

シューマン / ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 op.63
ベートーヴァン / ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ヘ長調 op.24 「春」 (矢部)
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ブラームス / ピアノ五重奏曲 ヘ短調 op.34

※2日続けて同じ(大好きな1番の)トリオ。(なんという幸せ!)
後半のブラームスはことのほかの快演。オーケストラの人たちだから(都響ソロコンマス+N響びよら+都響首席チェロ等々)、合わせるのはやはりとても上手。4人+1人で弾いているのに、まるで小編成のオーケストラによるピアノ協奏曲を聴いているかのような重厚さ。田部さんの12月のリサイタルでブラームスのソナタを聴かせていただいた際には、清らかさが際立ったピュアな演奏で、深く感動したのだが、このピアノ五重奏曲では(曲が曲だったからというのもあるだろうけれど)重厚でどちらかというと骨太な(そして情熱的な!)ブラームス。いいねえ^^ このメンバーでショパンのピアノ協奏曲の室内楽版などを聴いてみたい^^


●1/24(日) 白井市文化会館 (15:00)
伊藤恵 ピアノ・リサイタル

ショパン /
 マズルカ ト長調 op.50-1
 マズルカ 変イ長調 op.50-2
 マズルカ 嬰ハ短調 op.50-3
 幻想即興曲 嬰ハ短調 op.66

シューベルト / 楽興の時 D780

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シューマン / ユーゲントアルバム op.68 より
 小さな民謡
 愛らしい五月よ、おまえはもうすぐやってくる
 ミニヨン

シューマン / クライスレリアーナ op.16

(アンコール)
シューマン / 子供の情景 op.15 より 第7曲 トロイメライ

※楽興の時の第4曲がとても劇的な表現だったのでびっくりした。あれは実に恐ろしい世界だ。底なし沼の淵に立って、真っ暗な沼の底をのぞきこんでいるかのような。道を間違えてゴクリが棲む真っ暗な洞窟に迷い込んでしまったかのような。シューベルトの心の中の闇がさらけ出されたと感じた次の瞬間にはやさしく慈愛に満ちた救いの光が差してくる…そしてまた闇の中で苦しみもがく…。ある意味では、フランツの中にもフロレスタンとオイゼビウスが(ロベルトとは違う形で)棲んでいた、ということなのかもしれない、とも思った。次に拝聴させていただく時にはどのように聴こえるかそれもまた楽しみ^^