備忘録的インデックス。
●2/6(土) ミューザ川崎シンフォニーホール (15:00)
ホールアドバイザー小川典子企画
ベートーヴェン + (プラス) Vol.2
小川典子 ピアノ・リサイタル
ベートーヴェン / ピアノ・ソナタ 第17番 ニ短調 op.31-2 「テンペスト」
ベートーヴェン / ピアノ・ソナタ 第26番 変ホ長調 op.81a 「告別」
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※トーク(「水の粒子」について、小川&菅野)
菅野由弘 / 「水の粒子」…ピアノと明珍火箸のための
「ピアノの粒子」3部作 第2弾
(小川典子・ミューザ川崎シンフォニーホール共同委嘱作品 / 世界初演)
ベートーヴェン / ピアノ・ソナタ 第21番 ハ長調 op.53 「ワルトシュタイン」
※ベートーヴェンのソナタに加え、小川さんとミューザ川崎の共同委嘱による菅野由弘さんの新曲世界初演を組み合わせた3年連続の企画、その第2回。ミューザ川崎のホールアドヴァイザーを務める小川さんならではの意欲的でおもしろい内容のリサイタル。
菅野さんの作品はこの3年連続のシリーズを見据えた3部作。毎回、日本的な「楽器」が併用されることになっている。昨年初演された「光の粒子」では菅野さんとゆかりの深い奥州の南部鈴が使われた。今年は「明珍火箸」という私にとっては完全に未知の「道具」が使われるという予告…。「みょーちん」てなんだ?…「火箸」なんてどーするんだ?!…とアタマの中には「???」マークがたくさん。もちろんどんな音色がするのか、まったく想像がつかない。
代々、姫路藩の甲冑師を務めた明珍家が明治維新後、家業を存続させるため、甲冑造りの伝統の技を火箸造りに活かし、さらにその火箸を風鈴やチャイム、楽器へと発展させたもの、それが「明珍火箸」とのこと…。
→ 明珍火箸について
(明珍さんという名前を持つ人たちは各地にいるようだが、そもそも平安時代から続く甲冑師の一族で、明珍という名前も平安後期に近衛帝より下賜されたものとのこと)
その音色は玲瓏たるもので、サヌカイトが石であって石の響きでないように、これも金属であって金属の響きではなく、音は伸び続け広がり続け、ホール全体を豊かに鳴らす。しかもピアノの音を決しジャマするわけでもない。たとえようがない、まったく不思議な世界。会場には火箸の作者の明珍さんも姫路からいらっしゃっていた。来年はどんな「楽器」が使われるのか、今から楽しみ^^
もちろんベートーヴェンもすばらしい演奏。全体にモダンなアプローチだと思うが、だからといって、外連味や奇抜なアイディアの開陳など(=妙なアーティキュレーション、妙なテンポ設定等々)もなく、とても風格ある、すぐれた演奏。
シリーズ第3回は2011年2月11日、菅野さんの新曲とベートーヴェンの最後の3つのソナタ(!)というプログラムが既に発表されています。
(→ こちら)
●2/11(木・祝) ミューザ川崎シンフォニーホール (14:00)
ミューザ川崎シンフォニーホール & 東京交響楽団
名曲全集 第54回
(指揮)尾高忠明
(ヴァイオリン)戸田弥生
ブルッフ / ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 op.26
エルガー / 交響曲 第1番 変イ長調 op.55]
(指揮者スピーチ)
アンコール:エルガー / エニグマ ~ ニムロッド
※戸田さんのブルッフはマレーシア・フィルの横浜公演で聴いて以来。
あれはいつだったかなあとネットで検索したら、結局、自分のブログに行き着いたのだが(→これ)、見てびっくり。 2001年11月24日土曜。なんとこの日のマチネは渋谷でハーディング指揮ドイツ・カンマーフィルのシューマン3番(前半はムローヴァのベートーヴェンのコンチェルト)を聴いて、ソワレでキース・バークルス指揮マレーシア・フィル(前半、戸田さんのブルッフのコンチェルト。後半はブラームス1番)を聴いていた、だけでなく、翌日のマチネは錦糸町でボストリッジの「冬の旅」(ピアノはドレイク)、ソワレは千駄ヶ谷で加藤知子さんらのオール・シューベルトの室内楽(トリオ1番、ノットゥルノなど)を聴いていた。その前後もすごいことになっていた。この過密なスケジュール、一体どうしちゃったの?>自分?! というか、こんなにたくさんコンサートを聴いていたんだっけ?>自分?!…的な軽い記憶喪失。
それはともかく、ほとんど8年ぶりで戸田さんのブルッフのコンチェルトを聴かせていただいたことになるのだけれど、マレーシア・フィルとの共演はホールが横浜の大きなホール、座っていた場所も2階真正面(ソリストからとても遠い場所)、後半のシンフォニーは厚みのある重い(しかし艶のある美しい)響きで、その席で聴いても物足りなさはなかったのだけれど、やはりコンチェルトはもうちょっとソリストに近いところで聴きたかったな、と思っていた。そうしたホールや座っていた位置の違いもあって、東響との今回の共演、横浜で聴いた時とは印象がだいぶ違った。ヴァイオリンの音自体がまったく違うように感じられた。終演後にわかったが、横浜と川崎では使っている楽器が違うとのこと。私が横浜で聴いた時の楽器はストラドだったそうだが、今はピエトロ・グァルネリを使っているそうだ。
※ピエトロ・グァルネリは「グァルネリ・デル・ジェス」のジュゼッペの兄。(→ グァルネリ一族について)
気高い崇高さを持ちながら、深い瞑想の淵に沈み、そうかと思うと情熱的に高揚する…。私個人の好みだけで言えば、音色的にも、戸田さんがピエトロ・グァルネリで奏でるブルッフは私がイメージする(私が聴きたいと憧れる)ブルッフにとても近い。大好きな曲なだけに、これは本当にいいものを聴いた。またどこかで戸田さんのブルッフが聴けたらいいな^^
●2/12(金) 東京藝術大学音楽学部 第6ホール (17:30)
特別公開講座
R.シューマン 「ト短調交響曲から第1番交響曲へ」
(講師)前田昭雄
●2/20(土) 東京藝術大学 奏楽堂 (16:00)
シューマン生誕200年特別企画
東京藝大チェンバーオーケストラ 第14回定期演奏会
(指揮)前田昭雄
(ヴァイオリン独奏)岡山潔
(オール・シューマン)
交響曲 ト短調 op.VII (1832-33: 22歳)[ツヴィッカウ]
交響曲 第1番 変ロ長調 op.38 (1841: 33歳)[春]
ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲 イ短調 op.131 (1853: 43歳)
(アンコール)
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 (1853) より 第2楽章
※1曲演奏するごとに休憩。(だから休憩は2回)
●2/21(日) 東京文化会館 小ホール (14:30)
シューマン生誕200年
清水皇樹 清水敦子 オールシューマンコンサート
(ピアノ)清水皇樹 清水敦子
(ホルン)今井仁志 [N響]
(チェロ)菊地知也 [日本フィル] 上森祥平
(オール・シューマン)
東洋の絵 「6つの即興曲」 op.66 より 第1, 5, 6番 (連弾)
幻想曲 ハ長調 op.17 (清水敦子)
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クライスレリアーナ op.16 (清水皇樹)
アンダンテと変奏曲 変ロ短調 (室内楽版)
(アンコール)
アンダンテと変奏曲 より 後半
●2/23(火) 北本市文化センター ホール (18:30)
2010 ワンダフルコンサート in Kitamoto
(身近によい音楽をきく会)
小川典子 ピアノ・リサイタル
ベートーヴェン / ピアノ・ソナタ 第21番 ハ長調 op.53 「ワルトシュタイン」
菅野由弘 / 「水の粒子」…ピアノと明珍火箸のための
「ピアノの粒子」3部作 第2弾
(小川典子・ミューザ川崎シンフォニーホール共同委嘱作品)
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シューマン / 子供の情景 op.15
ショパン / ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 op.35
(アンコール)
リスト / ラ・カンパネラ
●2/28(日) きゅりあん 大ホール (14:00)
(品川区立総合区民会館/大井町)
フレッシュ名曲コンサート
第20回 きゅりあん スプリングコンサート
(指揮)渡邊一正
(フルート)上野由恵
(ピアノ)小川典子
(管弦楽)東京フィルハーモニー交響楽団
モーツァルト / フルート協奏曲 第2番 ニ長調 K.314
シューマン / ピアノ協奏曲 イ短調 op.54
シューベルト / 交響曲 第9番 ハ長調 D944