トラーゼのプロコフィエフ P・ヤルヴィ指揮 N響 5月A定期

●6/11(土) NHKホール
N響定期(5月Aプロ1日目)

(指揮)パーヴォ・ヤルヴィ
(ピアノ)アレクサンドル・トラーゼ

トゥール / アディトゥス(2000/2002改訂)
プロコフィエフ / ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 op.26
スカルラッティ / ソナタ (トラーゼのアンコール演奏)
シューマン / 交響曲 第3番 変ホ長調 op.97 「ライン」

 さて、待ちに待ったヤルヴィの「ライン」。しかも、前半は2002年12月の定期で、あのサロネンとのすばらしい共演で夢のような一夜のコンサートを聴かせてくれたトラーゼの独奏によるプロコフィエフの3番のコンチェルト。トラーゼはゲルギエフとプロコフィエフを録音しているということで話題になったようだけれど、私は聴いていない。けれど、前に客演した時のショスタコーヴィチのコンチェルトで、目の覚めるようなアクロバティックな演奏を聴かせてくれたし、そのアクロバット@ショスタコーヴィチでは、命綱なしで綱渡りに挑んでいる人を見守っているかのような、手に汗握る瞬間があったので、今回のプロコフィエフについてもなんとなく予想できる部分もあった。予想通りといえばそうだけれど、もう少し爆発的なものを期待していたので、少し控えめな音楽に感じないでもなかった。アンコールのスカルラッティは絶品。翌日の公演ではアンコールにプロコフィエフの7番の終楽章を弾いたといような情報もあった(FMの生中継を聴かなかったので確かかどうかは知らない)。