アルティス四重奏団 CD「アルバン・ベルク/カール・ヴァイグル」

久しぶりに「お気に入りのCD」について。

アルティス四重奏団
「アルバン・ベルク/カール・ヴァイグル」
ORFEO [C 216 901 A]

ヴァイグル : 弦楽四重奏曲 第3番 イ長調 op.4
ベルク : 弦楽四重奏曲 op.3 (1910)
ベルク : 弦楽四重奏のための抒情組曲 (1926)

Artis Quartett
"ALBAN BERG / KARL WEIGL"
ORFEO [C 216 901 A]

K. Weigl: Streichquartett Nr. 3 A-Dur op. 4
A. Berg: Streichquartett op. 3 (1910)
A. Berg: Lyrische Suite für Streichquartett (1926)

ベルクの抒情組曲の弦楽四重奏版を聴くために入手したCD。抒情組曲の演奏もすばらしいけれど、同時収録されているベルクの弦楽四重奏曲がまたすばらしい。どちらの曲もとても大好きな曲だけれど、でも、私がこのCDを愛聴する最大の理由が実はカール・ヴァイグルの弦楽四重奏曲第3番がすばらしくおもしろいから! 私の手元にはこのCD以外、ヴァイグルの作品を収めたCDがないので、実はこの作曲家についてはほとんど知らないと言ってもいいのだけれど、それでもこの弦楽四重奏曲第3番ははじめて聴いた時に引きつけられて以来、本当におもしろく感じられる作品で、何年もの間、繰り返し聴いている。ロマン的かつ叙情的で美しいというだけでなく、楽章によっては諧謔的であり、いささか辛辣な笑いのセンスも混じっているかもしれない。(第2楽章など、はじめて聴いた時、「これはベートーヴェンのパロディ?」と思ったほどだった。)

カール・ヴァイグル (Karl Weigl, 1881 - 1949) はオーストリア出身、ツェムリンスキーに師事、第2次大戦前後にアメリカに移住、ニューヨークに没したとのこと。

なお、ベルクの抒情組曲については、不倫関係にあった愛人の名前の頭文字が秘密裏に織り込まれていたことは最近では比較的よく知られていることだと思うけれど、若い頃に書かれた弦楽四重奏曲の方はベルク自身の妻に捧げられているとのこと。うーむ…^^。

以下に参考リンクを提示。

カール・ヴァイグル (ウィキペディア)
Karl Weigl (Wikipedia/en)
カール・ヴァイグル (NML)

Edition Silvertrust
※ヴァイグルの弦楽四重奏曲 第3番の楽譜の出版社。上記の解説&オーダー用のページにて実際の作品の演奏を聴くことができます。

・ ベルク : 弦楽四重奏曲 op.3
YouTube - SUNY Fredonia (ニューヨーク州立大学フレドニア校) の学生による演奏   
ウィキペディア

・ ベルク : 抒情組曲
YouTube - ラサール四重奏団による演奏   
ウィキペディア

※YouTube 関連は「リンク切れ」の場合があります。

Artis-Quartett Wien