2009年6月のコンサート

備忘録的インデックス。


●6/2(火) 大学講座(ピアノ)


●6/4(木) チャリティ(ピアノ)


●6/6(土) サントリーホール (19:00)
ピョートル・アンデルシェフスキ ピアノ・リサイタル

シューマン / 暁の歌 op.133
J.S.バッハ / パルティータ 第6番 ホ短調 BWV830
(休憩)
ヤナーチェク / 霧の中で
ベートーヴェン / ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 op.110

(アンコール)
バルトーク / チーク地方の3つのハンガリー民謡から 第1曲
J.S.バッハ / パルティータ 第2番 ハ短調 BWV826 から サラバンド

※渋いプログラムだけれど、これがまた非常によかった。プログラムに冒頭のシューマンの曲では拍手をしないでほしいという演奏者からのリクエストが書かれたメモが挟まれていたのだけれど、あのメモがあってもなくても、あそこでは拍手なんてできません。シューマンが終わった時の魔法にかかったように研ぎ澄まされた静寂…その中から立ち上がるバッハ。休憩をはさんでのヤナーチェクの美しいことといったら。そして最後のベートーヴェンで冒頭のシューマンの世界に通じる「終わりのはじまりの、曙光の中の闇」とでもいうような、ふしぎな光。C・S・ルイスの物語を思い出す。それにアンコールのバルトークがまたおもしろかった^^ 要するに、まことにもって、すばらしいリサイタルでした…。


●6/7(日) サントリーホール (14:00)
日本フィルハーモニー交響楽団
第332回 名曲コンサート

(指揮)アレクサンドル・ラザレフ
(ピアノ)小川典子

ラヴェル / 海上の小舟
ラヴェル / 道化師の朝の歌
ラヴェル / ピアノ協奏曲
(休憩)
ムソルグスキー(ラヴェル編曲) / 組曲 「展覧会の絵」

(アンコール)
ラヴェル / 亡き王女のためのパヴァーヌ

※ラザレフさんは聴く人を幸せにする指揮者。温かい、すばらしいラヴェルでした。(後半のムソルグスキーもおもしろかった!) アンコールの終わりのところの指揮者の「手のぷるぷる」が妙におかしかったです。とっくに残響も消え去っている中、いつまでも手を下ろさずポーズをつけたままの指揮者。しかもその手がいつまでもいつまでも微妙にぷるぷると震え続ける…。(妙な緊迫感とおかしさの交錯)


●6/13(土) 横浜みなとみらいホール (18:00)
日本フィルハーモニー交響楽団
第248回横浜定期演奏会

●6/14(日) 東京芸術劇場 (14:30)
日本フィルハーモニー交響楽団
第186回サンデーコンサート

(指揮)アレクサンドル・ラザレフ
(ピアノ)伊藤恵

ヴェーバー / 歌劇「オイリアンテ」より 「序曲」
シューマン / ピアノ協奏曲 イ短調 op.54
(休憩)
ブラームス / 交響曲 第1番 ハ短調 op.68

(アンコール)
ブラームス / ハンガリー舞曲 第1番


●6/26(金) 神戸新聞 松方ホール
女のシューベルト
第3回 伊藤恵

(オール・シューベルト)
3つの小品 D946 (遺作)
楽興の時 D780, op.94
(休憩)
ピアノ・ソナタ 第20番 イ長調 D959


●6/27(土) かなっくホール (14:00)
(横浜市神奈川区民文化センター)

5th anniversary プレミアムコンサート 2009
堤剛チェロ・リサイタル ~ 伊藤恵のピアノとともに ~

ベートーヴェン / 魔笛「恋を知る殿方には」の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 WoO 46
ブラームス / チェロ・ソナタ 第1番 ホ短調 op.38
(休憩)
シューベルト / アルペッジョーネ・ソナタ イ短調 D821
モーツァルト / アンダンテ (エマヌエル・フォイアマン編)
サン=サーンス / 白鳥
シューマン / アダージョとアレグロ 変イ長調 op.70

(アンコール)
フォーレ / 夢のあとに
フォーレ / エレジー(悲歌)


●6/28(日) サントリーホール (15:00)
ハノーファー北ドイツ放送フィルハーモニー 東京公演

(指揮)大植英次

マーラー / 交響曲 第9番 ニ長調

※日本ツアー最終日のマーラーを聴いてきました。マーラーの9番について、私は「白鳥の歌」をイメージしていますが、今日のマーラーはクリスティの小説をもじれば「そして誰も死ななかった」…というようにも感じられました。しかし、その美しさは圧倒的で、生きることへの渇望、喜びがとても前向きに奏でられていたように感じます。この曲をどう感じるか、今日の演奏をどう感じたかは人それぞれですので、いろいろな意見はあるかもしれませんが、それでも、紛れもない名演にして熱演でした。大植さんがこのオーケストラの首席指揮者として最後に指揮する演奏会だったそうですが、それもあって、オーケストラの人たちも特別な思いで演奏されたのではないでしょうか。誰にとっても忘れられない公演だったのではないかと思います。音楽ファンとしてそのような特別な場に聴衆として立ち会えたことの幸せはかけがえのないものでした。