スウィトナーさん、逝去

スウィトナーさんが8日、ベルリンで亡くなったそうです。87歳。

→ NHK交響楽団 名誉指揮者 オットマール・スウィトナーの逝去について(NHK交響楽団/PDF)
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たくさんのすばらしいコンサートを聴かせていただきましたが、私にとって忘れられないのは、なんといっても、1986年12月のN響定期、ベートーヴェンの6番5番。

それに、1989年11月、ベルリンの壁が崩壊した日のN響定期でのドヴォルジャーク8番。

これまで数多く聴きに行ったN響のコンサートの中でも、とても特別な、深い感動を与えてくださった、大好きだった指揮者のお一人です。スウィトナーさん、すばらしい感動を、そしてかけがえのない貴重な音楽体験の数々を、忘れられない思い出をありがとうございました。

※86年のベートーヴェン公演の1年半後に詠んだ歌の1つです。

スウイトナーの運命ききてのち走り抜く師走の夜の渋谷をば

 

CDプレイヤーを初めて買った日、一緒に買ったCD(=手持ちのすべてのCDの中で一番最初に買ったCD)がスウィトナーさんとシュターツカペレ・ベルリンによるシューマンの1番3番でした。(2番4番を買ったのはもう少し後) 私は長らくこの1番3番を愛聴していました。最近、このCDを棚から取り出す機会が減っていましたが、今日からしばらくはこれを聴いてスウィトナーさんを偲びたいと思います。
 


(2010.02.06 追記)

NHKの追悼番組の情報です。

→ 詳細

2/7(日) 21:00~22:00
NHK教育テレビ「N響アワー」
~N響名誉指揮者 オットマール・スウィトナーさんをしのぶ

ヴェーバー : 歌劇「魔弾の射手」 序曲
(収録 : 1988.03.04 NHKホール 第1046回N響定期)

ブラームス : 交響曲 第3番 へ長調 op.90
(収録 : 1989.11.16 NHKホール 第1095回N響定期)


2/15(月) 01:00~
NHK・BS2 「クラシック・ロイヤルシート」
クラシック・ドキュメンタリー「父の音楽~指揮者スウィトナーの人生」


2/26(金) 10:00~
NHK・BS2 「BSシンフォニーアワー N響演奏会」
第919回 N響定期公演 ~オットマール・スウィトナー追悼~

(オール・モーツァルト)
交響曲 第39番 変ホ長調 K.543
交響曲 第40番 ト短調 K.550
交響曲 第41番 ハ長調 K.551 「ジュピター」

(収録 : 1984.01.11 NHKホール N響定期 1月Aプロ)

※「父の音楽~指揮者スウィトナーの人生」は去年の3月に放送された番組の再放送です。老いたスウィトナーさんが、本妻と愛人と、愛人との間の息子(=このドキュメンタリーの監督Igor Heitmann)の4人の「家族」で毎週、「穏やかに」食事をしている風景など、びっくりしてしまったシーンもありましたが、秀逸なドキュメンタリーです。年老いた父と息子との交流というのが、あたたかくも哀しく、感動的でした。