トトロ、それは郷愁か喪失感か

ツイッターのログをまとめただけ。

トトロは1987年(昭和62年)に制作され、1988年に公開されたとWikipediaにあった。描かれている世界は昭和30年代初期の東京と埼玉の県境付近らしい。(所沢とか狭山丘陵だという説がある)
https://ja.wikipedia.org/wiki...

今日、トトロを見ていて思ったこと:
細かいところに当時のリアリティが感じられるのは(私の知らない時代なのにリアリティが伝わってくるのはなぜだろう?)、作り手の少なくない人たちが実際にその時代を知っている人たちだったからではないかということ。制作時期の30年前の東京近郊の農村の風景や暮らしを記憶していたかもしれない人たち。

今もし仮に、トトロと同じ時代設定、同じ舞台の、同様の映画が作られるとしたら、今だから使える最新の技術を使って美しい映画が生み出されるだろうけれど、もうあの時代を直接知っている人が作るわけではないよな、とも。

私がこの映画をはじめて見た時(まだ昭和だった)に感じたのは「子供の頃、まだああいう感じの場所が残っていた」「ああいう感じのお風呂、長野の伯母さんちにあった」という、やわらかな懐かしさのようなものだった。それは郷愁だった。令和の今感じているのは懐かしさよりも喪失感に近いかもしれない。