2005年12月 P. L. エマールコンチェルト、リサイタル…

●12/6(火) 東京オペラシティ コンサートホール
ピエール=ロラン・エマール ピアノ・リサイタル

●12/8(木) 東京芸術劇場
読売日本交響楽団 名曲シリーズ 第122回
(指揮)カルロス・カルマー
(ピアノ)ピエール=ロラン・エマール

●12/10(土) 東京芸術劇場
東京芸術劇場 マチネーシリーズ 第72回
(指揮)カルロス・カルマー
(ピアノ)ピエール=ロラン・エマール

●12/11(日) 三鷹市芸術文化センター 風のホール
ピエール=ロラン・エマール ピアノ・リサイタル

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 エマールを聴いたのはN響と都響への客演を聴いて以来。(都響は2003年4月の定期、フルネ御大の代演で梅田さんが指揮、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番。N響は2004年12月の定期、デュトワ指揮、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番)

 オペラシティではシューマンの「交響的練習曲」が、三鷹市芸術文化センターでは「謝肉祭」が取り上げられるとあって、どちらも聴いてみたくなり、両方の公演に出かけてみた。2日あった読響との共演ではベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番と第3番が演奏され、どちらの日も後半にはシューベルトの交響曲ハ長調 D944が演奏された。

 リサイタルではシューマンが聴け、コンチェルトの後はどちらの日ともベートーヴェンのコンチェルトに加えてシューベルトの D944 を聴くことができたので、まさに至福の日々だった。シューマンはクールで緻密な世界を想像していたが、緻密は緻密でも非常に熱く、情熱的な演奏で驚いた。ドビュッシーもラヴェルもすばらしかったが、アンコールで演奏されたブーレーズのノタシオンのあまりのすばらしい演奏に私は客席で感電死しそうになった…(本当に)。三鷹に出かけたのは謝肉祭を聴きたいからという以上に、またアンコールでノタシオンが聴けるかもしれないという一縷の望みからだったが、果たして彼はノタシオンを弾いてくれた上、なんとメシアンまで弾いてくれた。

 三鷹ではホールの設備の不備から開演直後から「異音」が響きわたり、ドビュッシーの演奏中に客席からクレームが出て本番が中断するというトラブルがあったが、それもなんのその、エマール絶好調…、そしてブーレーズ最高…。すばらしい「東京エマール週間」だった。

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